せかいいちのねこ / ヒグチユウコ /

 

せかいいちのねこ (MOEのえほん)

せかいいちのねこ (MOEのえほん)

 

 

 

”自分のコンプレックスは誰かがほしいもの”

 

この絵本を読んで、

心がすーーっと軽くなるような気がしました。

 

私自身、小さい頃からあまり目立ちたい性格ではなく、

どちらかというと受動的タイプ(Amiable)です。

 

(参考)

ソーシャルスタイル理論。コーチングでよく使われるそうで、

絵本とは特に関係がないのですがご興味のある方は是非。

対人関係に役に立つと思います。

ソーシャルスタイル理論とは?4つのタイプと診断結果の見方について - 人事担当者のためのミツカリ公式ブログ



子供の頃から自分の根幹となるこの性格は変わらず、

このAmiableな性格がずっとコンプレックスでした。

 

もうちょっと目立つような、大きなことをしなくてはいけない。

サポートするのではなく、自ら前に立つ人が偉い。

クラスでいう学級委員長タイプの人が、

私が目指すべき姿だとずっと思っていました。

(親も私にそうなってほしいと思っていた気がします)

 

今勤めている会社に新入社員として入ったとき、

周りは起業家精神のある人や

絶対にこれを成し遂げたいという強い意志のある人

そういったタイプが多く、

やっぱり自分のようなタイプは良くないんだなと

周りの人たちが素晴らしい人なんだな

この人たちみたいにならないとな、と

どこか焦りを感じていました。

 

ただ、新卒研修を終え実際に働いてみて思うのは

世の中全員が学級委員長タイプだとしたら

組織は上手くまわらないということ。

 

いろんなタイプの人間がいるからこそ、

それぞれが得意なことで助け合い

いい仕事ができるんだな、と気づきました。

 

この絵本の主人公ニャンコはぬいぐるみのねこで、

一緒の家に住んでいる本物のいじわるねこに憧れています。

 

ただこの本の最後に

本物のいじわるねこがぬいぐるみのニャンコのことを

羨むシーンが出てきます。

 

本物のねこたちには寿命があり、

飼い主の男の子とずっといられるのはぬいぐるみのニャンコのほうだからです。

 

ニャンコはいじわるねこになりたくて

彼のようになるために努力を重ねますが

いじわるねこもニャンコのようになりたいと

願っていたのです。

 

人間そのままで素敵なんだよ、

誰かになる必要なんてないんだよ

 

そういったことを教えてくれる、

子供から大人まで読んでほしい、

人生のバイブルにしたいなと思った一冊です。